串状異物
串状異物
焼き鳥のお肉を食べさせようとしたら串ごと丸呑みしてしまった。
まさかそんな事が‥と思っている方。実際にそんなことは多くおきています。
ワンちゃんや猫ちゃんは串を食べたら危険なんて事はわかりませんし、おいしいお肉を食べようとしたら串ごと飲み込んでしまう事だってあります。
では実際に串を飲み込んでしまった場合にはどうしたらよいでしょうか。
選択肢としては
- うんちに出てくるのを待つ
- 内視鏡で摘出
- お腹を開けて手術で摘出
の3つになります。
この3つの選択肢の他にも『吐かせて出す』という選択肢もありますが、串状の異物の場合にはおすすめ致しません。
吐かせる時に胃がぎゅーっと収縮しますが、その際に串が胃を貫通してしまう危険があったり、吐く際にも食道に刺さってしまう危険がある事がその理由になります。
食べた串が短く、先端が尖っていない。なおかつその子が比較的大きな体格な子であれば①の選択も選べるかと思います。逆にその条件が1つでも当てはまらないのであれば②の内視鏡をおすすめします。内視鏡であればお腹を傷つける事なく串を摘出できます。
内視鏡では摘出できない大きさのものや既に胃に突きささっている可能性がある場合は③の開腹手術を選択します。
そして胃や腸の状態を肉眼的にみて胃や腸の一部を切開をして異物を摘出します。
この方法は確実に異物を摘出する事ができますが、開腹手術になるので数日の入院が必要になります。
②③は麻酔処置になります。
今回串を飲んでしまった子は②の内視鏡を選択いたしました。
画像は内視鏡でみえた串と実際に胃から摘出した串です。約10cm程の長さの串でした。
串は胃の出口のほんの1cmほど脇にありもう少しで腸までいってしまうところでした。
無事に内視鏡で摘出をしてその日のうちに元気に退院しました!
異物は繰り返してしまう事が多くあります。誤って食べないように気をつけてあげてくださいね。
オハナペットクリニック
院長 辻川