異所性卵巣

動物病院において最もよく行われる手術が去勢手術・避妊手術です。

通常猫ちゃんもワンちゃんも卵巣は左右1つずつあり、子宮に付着する形でおなかの中にあります。

異所性卵巣とはこういった通常の卵巣とは別に、別の場所にもう1つ(以上)卵巣があることをいいます。

卵巣が1つでもからだの中に残ってしまうと、手術後も発情がおこる「卵巣遺残症候群」をおこしてしまいます。

今回来院された猫ちゃんは、生後6ヶ月とまだ若いのに乳腺のはれや繰り返しの発情をおこしており、なにかおかしいなーと思っておりました。

避妊手術を実施したところ、やはり通常とは別のところに卵巣があり「異所性卵巣」でした。この卵巣のせいで義妊娠や発情をおこしていたのですね。

この避妊手術の際にこの卵巣も一緒に摘出いたしました。手術後発情もなくなり、すぐに乳腺のはれもなくなりました。

手術後も変わらず発情があったり不定期な発情があった時には、今回の様な「異所性卵巣」が疑わしいかもしれません。

オハナペットクリニック
院長 辻川俊介

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