胃内異物・胃切開
胃内異物・胃切開
見ていない間・留守している間に異物を食べてしまうことは意外に多いものです。
当院に受診される異物症例のほとんどは、何かを食べてしまったから受診。
ではなく、全く心当たりが無いのに吐き気が止まらないので受診したら実は異物が原因だったという症例になります。
摘出したものを見て、飼い主さんがびっくりすることもよく見られます。
今回の症例は嘔吐が止まらないチワワちゃん。
検査をしてみると
胃の中に大きな異物があることがわかりました。
ただし、飼い主さんは何を食べたか全く心当たりがありません。
そして異物のせいで数日吐いていたため、急性すい炎を併発していました。
急性すい炎はとても怖い病気で、膵炎がある中で麻酔や手術をするのはとてもリスクが高くなってしまいます。
なのでこのチワワちゃんはまず点滴療法で数日膵炎の治療をしたのち
異物摘出の手術を行いました。
胃の切開をして異物を取り出すと・・・
とてもチワワの胃の中から出てきたとは思えないくらい大きな異物が!
これは一体なに?と飼い主さんも正体がわかりませんでした。
洗ってみたのですが・・・綿のような布のような繊維でした。
ソファーの中綿かもしれません。
腸の中に詰まっていないのが不幸中の幸いでした。
異物を取り出した後は、胃を縫い合わせお腹を閉じて終了です。
術後は回復も早く、数日で元気に退院となりました。
元気になってよかったね!