眼瞼の腫瘍

眼瞼腫瘍は、まぶたにできるできもののことで、犬では良性のことが多いですが、まれに悪性のこともあります。猫では悪性が多いといわれています。

 

良性の場合でも、大きくなると、できものによる眼への物理的な刺激で、充血や目やになどの症状が出てきます。できものがある限りこれらの症状は続くので、症状がある場合には外科的な切除が推奨されます。

 

また、確定診断には病理検査が必要となるため、麻酔をかけてできものを切除し、病理検査を行います。

かなり小さいできもの(眼球への刺激がない)の場合や、全身麻酔のリスクが高い場合は、点眼をしながら経過をみていくケースもあります。

 

 

本症例は23年前から眼瞼にできものができ、様子をみていたところ半年前から大きくなってきたということで、今回切除をご希望されました。

 

全身麻酔下で切除し、病理検査に出すと、「マイボーム腺上皮腫」と診断されました。これは良性の腫瘍で、加齢とともに発生率が高くなるといわれています。今回の手術でしっかりと腫瘍は取り切れました。

術後は何日か点眼をしてもらい、傷口もきれいに治りました。予後は良好です。

 

 

麻酔をかけることへのご不安もあると思いますが、切除をすることで診断もつき、継続的な点眼の必要性もなくなるので、手術は良い選択肢のひとつだと思います。

もちろん今の体調とよく相談する必要はありますので、何かご不明なことがあればいつでもお気軽にお問い合わせください。

 

 

 

オハナペットクリニック 二階