ぶどう膜炎

こんにちは!

今日は「ぶどう膜炎」についてお話したいと思います。

ぶどう、という言葉があるので、一体何の病気かな?と思われる方も多いと思いますが、眼の病気のことをいいます。

 

ぶどう膜とは、眼を構成する構造物の

①虹彩

②毛様体

③脈絡膜

のことを指します。

ぶどう膜の名前の由来は、組織が血管に富み黒色で、ぶどうの色に似ていることからこの名前がついたようです。

そして、それらに炎症が起こった状態をぶどう膜炎といいます。

 

https://www.civillink.net より引用

 

症状として、

・結膜充血

・涙が多くなる

・目をしょぼしょぼさせる

・痛み

・黒目が小さくなる(縮瞳)

・目が白っぽく見える(角膜浮腫や前房フレア)

・目が赤く見える(前房出血)

・目の中に膿がたまる(前房蓄膿)

・低眼圧

などが挙げられます。

続けて緑内障になることもあり、そうすると視覚障害を引き起こすリスクもあります。

 

原因として一般的なものは、免疫介在性、特発性(原因不明)、その他にもウィルスや細菌の感染性、腫瘍、外傷性、全身性の疾患などがあります。白内障から続発することもあるので注意が必要です。また、白内障の手術後に発生してしまうこともあります。

 

治療は第一に原因疾患の除去ですが、多くのぶどう膜炎が特発性なので、まずは炎症を抑え、痛みを緩和する治療にはいります。そして最も重要なのは視覚の温存です。そのためにも早急な治療が必要となります。

具体的には抗炎症薬の点眼、重症例では注射や内服をすることもあります。続発症を予防するような治療も適宜行います。

 

炎症をコントロールできることができれば、比較的予後は良いです。しかし、うまく炎症を抑えられないと緑内障や眼球萎縮を起こすこともあります。また、再発の可能性もあります。

 

ぶどう膜炎はざっくり言うと、眼球内で炎症が起こり、充血やしょぼつき、痛みを伴うような疾患です。

眼の病気には、ぶどう膜炎以外にも、放っておくと視覚異常を起こすような病気があります。

少しでもいつもと違うと感じたら、迷わず受診していただけると安心かと思います。

 

オハナペットクリニック 二階