皮膚組織球腫
皮膚組織球種
今回は皮膚にできる腫瘍(しこり)である『皮膚組織球腫』についてお話を致します。
皮膚組織球種は犬の皮膚にできる良性の腫瘍ですが、この腫瘍は少し変わった性質があります。
どういうところが変わっているかというと
- ① 若い子に多い
- ② 自然に小さくなり、無くなってしまうことがある
- ③ ②とは反対に、急に大きくなったり、数が増えたりすることもある
という事が通常の腫瘍とは異なる点になります。
診断は針で細胞をとり、顕微鏡でみる細胞診で行う事ができます。
ただこの組織球腫は顔や指先にできる事が多いので、嫌がってしまい細胞診ができないことがあります。
このわんちゃんのように口先に腫瘍ができてしまった場合、腫瘍は大きくなると手術が困難になってしまうこともあるので、大きくなる前に手術をおすすめします。
ただし、縮小傾向があれば手術は必須ではありません。
この子はこの後1ヶ月程で自然に小さくなりました!
この子は指先にできてしまい、大きくなってしまったので手術しました。
抜糸も無事に終わり、経過は良好です。
どちらの選択をするにしても定期的なチェックはした方がいいですね。