耳血腫

こんにちは。

今日は耳血腫についてお話しします。

 

外耳炎という言葉はわんちゃんねこちゃんを飼われている方であればよく耳にすると思います。

 

一般的な外耳炎は、耳に赤みを生じたり、汚れがひどく溜まったり、

膿んでしまったりすることで、かゆみや痛みを生じるものです。

 

痒みや痛みを感じ、掻いてしまうことで、赤みや炎症が悪化したり、

耳介に出血が生じてしまうことが多いですが、耳介の内部で出血が

起こってしまい、血が溜まってひどく腫れてしまうことがあります。

それが耳血腫です。

 

 

今回の症例は、外耳炎や顔周囲の赤みが度々出てしまっていたパピヨンさん。

耳を触ると嫌がる、耳が垂れたままになっている、という主訴でした。

 

こちらが実際の写真です。右耳がひどく腫れ上がっているのがわかります。


診察時も、触ろうとすると痛みを感じてひどく嫌がり怒る様子が見られました。

 

 

治療としては、まず溜まってしまった血液を抜く必要があるので、耳介表面に

麻酔を噴霧し、注射針、シリンジを用いて抜去を行いました。

 

また、外耳炎もひどく、赤み、耳道の腫脹、汚れがあったので掃除を行い、

点耳薬を塗布しました。

 

耳に痛みや痒み、違和感を感じていると頭を振ってしまうので、それによる

再出血を防ぐために包帯で耳を固定する処置も行いました。

 

その後は数日おきに再診に来てもらい、包帯の巻き直しや耳掃除を行いました。

 

その後再出血はすることなく、徐々に炎症やかゆみも抑えられ、現在元気に

過ごしています。

 

お家の子が耳をよく気にしている、掻いている、頭を振っている、

耳が垂れてきている、など気になるご様子がありましたら、

早めにご相談ください。



オハナペットクリニック  豊田