副腎皮質機能亢進症 クッシング症候群

 

こんにちは

 

今回は副腎皮質機能亢進症についてお話します。

 

クッシング症候群とも呼ばれるホルモン(内分泌)の病気です

 

 

歳をとってきたな

お腹まわり太ったな

 などの症状は実はこの病気かもしれません

 

 

動物の体では、副腎という臓器がいくつかのホルモンを出しています

その中のステロイドホルモン(コルチゾール)が 過剰分泌されてしまうのが副腎皮質機能亢進症です

 

 

 

この病気でみられる症状は、

 

・多飲多尿 (水をたくさん飲み 尿量も増える)

・食欲増進

・腹囲膨満 (太る。とくにお腹が膨れるような太り方)

・血圧上昇 (呼吸が早いなど)

・皮膚が荒れたり 毛が薄くなる

・筋肉が弱くなる (とくに足腰)

・血液検査で 肝臓や中性脂肪の項目が悪くなる

 

 

などなど 読んでみると多く感じますが、

これらの症状全てが出るわけではなく 1つや2つだったりもするので 老化と見分けがつかず気づかないことも多いです

 

とくに 食欲増進や太ってるだけだと、病気ではなくむしろウチの子は元気と感じてる方も多いです。

 

 

 

では、どうやってこの病気を診断するか

どんな症状がでているか(とくに多飲多尿は80%以上でみられます)がとても大事ですが、

その上で 血液検査、超音波検査、ホルモンの検査などを組み合わせて判断します。

 

 

副腎皮質機能亢進症(クッシング症候群)は、

2つのタイプがあり、タイプ・その子の他の病気などの状況によって内科治療か、手術による外科治療かの 優先順位が変わります。

超音波の検査でどちらのタイプなのかが分かることが多いです。

 

 

内服薬による治療は 基本的に生涯お薬を飲み続ける必要があります

 

他の薬との飲み合わせや、副作用を注意したり治療の難点もありますが、

 

副腎皮質機能亢進(クッシング症候群)を無治療で放っておくと、

 

前述した症状が悪化していくほかに 糖尿病 血栓症 免疫低下(感染症に弱くなる)などのリスクが上がったり

 

別の病気が併発した時に、そちらの治療も難しくなったりします。

 

 

なかなかわかりにくい病気ですが、

やはりこの病気も健康診断から見つかることが多いです。

 

とくに高齢の犬では、それほど珍しくない病気なので

 

もしかしたらと感じたら。

 

(感じなくても)6~7歳を超えてきたら 健康診断をおすすめします

 

 

 

オハナペットクリニック

多田