猫喘息

こんにちは。

今回のテーマは猫喘息です。

 

猫も人と同じように喘息という病気を発症します。

症状としては咳、くしゃみ、鼻水、ゼーゼーする呼吸、腹式呼吸など、様々です。

 

猫喘息は、1型過敏症の関与が疑われる、慢性炎症性疾患と定義されています。

1型過敏症とは吸入されたアレルゲンがアレルゲン特異的IgEという抗体を介し、肥満細胞という炎症細胞と結合することで始まるアレルギー反応です。アレルギー反応として気道収縮が起こり、呼吸困難が引き起こされます。これが持続すると気道が構造変化を起こし、より重症化することがあります。

 

喘息をおこす要因としてダニや花粉、タバコ、埃などがあります。

 

検査は身体検査、血液検査、レントゲン検査、超音波検査、必要に応じてアレルギー検査を行います。また、麻酔をかけての検査としてCT検査や気管支鏡検査などがありますが、そこまで必要かどうかはその子の症状の度合いによって変わってきます。

これらによって心臓疾患、感染性肺炎や気管支炎などを除外した上で、猫喘息という診断にたどり着きます。

 

 

<実際の症例>

6歳、避妊メス、

1週間ほど前から呼吸が早いということで来院されました。2年前から同じ様な症状が時々見られ、数日で呼吸は改善していたそうですが、今回はなかなか治まらず。

 

血液検査では好酸球という数値が少し高く、その他の数値に異常は認められませんでした。

心臓の超音波検査では特に異常はありませんでした。

 

猫喘息を疑い抗炎症や気管を広げる治療を開始。

この子はかなり呼吸が苦しそうだったので、院内の酸素室にて数日入院することになりました。

入院4日で呼吸はかなり改善し、元気に退院していきました。

 

 

3カ月経ったいまでは1週間に一度の投薬で喘息の症状は落ちついています。

 

呼吸がなんだか速い、咳をするようになった、など少しでも気になる症状がありましたらお早めにご来院ください。

 

 

オハナペットクリニック 石阪