猫白血病ウイルス感染症(FeLV)
こんにちは。
今回は猫白血病ウイルス感染症(FeLV)についてお話ししたいと思います。
FeLVとは、猫白血病ウイルスに感染することで引き起こされる病気です。
約20頭に1頭が感染していると言われており、感染すると3年以内に約80%が死亡すると言われています。
初期症状としては、発熱、元気がなくなる、リンパ節の腫れ、
貧血などがみられることがあり、この症状は1週間から数ヶ月続くことがあります。
感染していても、生涯発症せずに寿命を迎える子もいれば、初期症状発症後症状が落ち着く子、感染後数年でリンパ腫や白血病などの腫瘍性疾患を発症する子もいます。
感染経路としては、猫白血病ウイルスに感染している猫と喧嘩をすることで
傷口からウイルスが侵入する、または感染猫との食器の共有やグルーミングがあります。
垂直感染といって、母猫が感染しているとその子猫が感染することもあります。
この病気は治療法はなく、一般的には対症療法しかありません。
免疫を高めるインターフェロンの注射を行ったり、リンパ腫を発症すれば抗がん剤を使ったり、貧血が重度の場合は輸血を行うこともあります。
ストレスが症状の進行要因になることもあるので、栄養を食事でしっかり摂り、
ストレスの少ない生活環境を整えることも大切です。
また、多頭飼育で感染してしまった子がいる場合は、
隔離をして接触しないようにする必要があります。
検査は血液により簡単に行うことができます。
新しい子を迎える、保護した場合はしっかり検査をすることをお勧めします。
オハナペットクリニック 豊田