鼻孔拡張術
こんにちは
暑い日が多くなってきましたね
今回は 暑い日 → “熱中症” にも関連するお話です
タイトルの“鼻孔拡張術”は、その名の通り 鼻の孔(あな)を広げる手術です。
”鼻孔狭窄症”という生まれつき鼻の孔が狭い子がいます。
この子たちはそのままでいるとずっと呼吸がくるしいだけでなく、
喉や気管などに負荷がかかりどんどん悪化していってしまいます。
前々回にお話しした“短頭種気道(閉塞)症候群”の関連疾患のひとつですね。
やはり、短頭種(パグ、フレンチブルドッグ、ブルドッグ)に多い病気です。
目安としてこんな写真があります。
上段はちゃんと開いていて、下段に行くほど狭窄していっています
(左からパグ、フレンチブルドッグ、ブルドッグ)
©️PLoS ONE 12(8):e0181928, doi.org/10.1371/journal.pone.0181928より引用
自分の鼻をつまんで鼻呼吸するとわかりますが、鼻が狭いと苦しいです。(犬は基本 鼻呼吸です)
いびき、鼻水、ブーブーガーガーの呼吸音などの症状がみられます。
重症は“熱中症”にもなりやすいです。
手術は鼻のお肉を少し切除してそこを縫い寄せることで鼻の孔を広げる手術になります。
この子はかなり鼻が狭いですが
手術によって鼻孔の下の方が広がりました。
もともと呼吸の他に鼻水もブシュブシュしていましたが、両方改善が見られました
こちらの子も鼻孔拡張術と軟口蓋切除術を同時に行いました。
”鼻孔拡張術”は何歳でも手術はできますが、時間が経てば経つほど喉など負荷が蓄積するので
なるべく若い時期に行うことが推奨されています。
特に避妊去勢の手術のタイミングがオススメです
うちの子 呼吸が苦しそうだなという方はぜひ早めにご相談ください。
オハナペットクリニック
多田